「何してんの?次撮影?」 こんな事しかかける言葉が見つからない。 もっと大事な事を言わなきゃいけないのに…。 「行くぞ」 涼に手を引っ張られスタジオを出た。 「どこ行くの?」 「さぁな」 何が起こったのかわからない。 何だか涼が怖く感じた。 「乗って」 そこはスタジオの駐車場。 「えっ!?涼運転できるの?」 「うっせー。早く乗れって」 「うん…」 きっと涼はまだ怒ってる。 密閉された車の中はかなり気まずい雰囲気。 目的地に着くまで2人共無言のままだった。 .