散りゆく姫



「おぎゃー!おぎゃーっ!」


「産まれた、な。


茶々も義母上達の所へ行くか?」


兄上の質問に頷いて返した。


 ドキドキ。


緊張でガチガチになりながら
辿り着いた部屋の中からは、

父上と母上の楽しそうな話し声が聞こえてきた。


トントン。


「父上、義母上。


万福丸です。


お入りしてもよろしいですか?」


「あぁ。入りなさい」