「じゃあ俺も——」

千尋が何かを言い終わる前に、私はあることを思い出してその場で立ち上がる。

「待って!明日ってみぃちゃんの結婚式じゃん!」

「……家帰って準備してきたら?」

「そうする!またね、千尋」

「……天音も、俺の会社に来たらいいのに……」

千尋に手を振って、急いで自分の家に戻った私には、千尋がぼそっとこぼした

言葉に気が付かなかった。