「ま、待って……は、早いよ、千尋……」

「違う、お前が遅いんだ。早くしろ、俺は早く帰りたい」

「な、なんでついてきたの……」

私の質問には答えず、また一人で歩いて行ってしまう千尋を見て、ため息が出てしまう。

今日は、みぃちゃんのおすすめの神社に就職祈願と……ついでに恋愛運向上のお守りを

目指して向かっている。

最初は一人で行こうと思っていたのに、家を出ると目の前に行く気満々の千尋がいて、

予定が狂ってしまった。