ノスタルジージャーニー

そして、気づくと僕の身体も、完全に消えかかっている。


百合は微笑んで、焦る僕を見て手を指し出して、言った。


「待ってたのよ・・・・・・ずっと。いきましょうよ」


そして・・・・・・・・・・・理解した。


僕は百合の手を握って、言った。




「あぁ・・・・・・。行こう・・・・・・・・・・・・・」




四つの光は消えていった。



墓前の原稿用紙は、風に舞っていった。



ある日、少女は学校から帰ると庭に"何か"を見つけた。


"あれは何?"


近づいて手にしたものは、何もかかれていない原稿用紙だった。


"変なの・・・・・何も書いてない・・・・・?"


しかし、よく見るとタイトルだけ消えかかっているが、かろうじて読むことができた。


それから数年後、少女はその"タイトル"を元にしてストーリーを作った。



その原稿用紙に書かれていたタイトル。



"ノスタルジージャーニー"