カイが怒り狂った目をしている。
 男子学生たちは、どんどんカイを追い詰めていく。
 ど、どうしよう。私を庇うためにカイがピンチになっちゃった。
 どうしよう……もうだめだ、迷ってる暇なんて、ない!

 私は窓から思い切り身を乗り出し、叫んだ。

「『天より地まで、我らの体の奥までも、巡る流れよ、水の竜よーー我に水の恵を与えよ』!!!」

 ビシャーッ!!!!

 水が、彼らに向かって勢いよく降り注いだ。