【更新不定期】意味がわかると怖くない話

『紗奈?大丈夫?』

私がずっと黙っているからか、歩美が不安そうな声色でそう話しかけてきて、今の状況を説明する。

『それって、今も鳴ってるの?』

そう聞かれて耳を澄ますけど、さっきの音はもう聞こえてこない。

「ううん。もう止まってる」

『なら大丈夫かもしれなしけど……もしかすると、幽霊の仕業かもしれないよ?』

「幽霊?ないない。そんなんが家にいたらもっと早くに気がついてるって」