私と芦屋さんが
恋人だったこと。


彼はその事を覚えていること。

なのにどうして



そう言ってこないのだろう…



私は……。


「頭混乱したか?
悪ぃな急にこんな話して」



「私が頼んだことなので…大丈夫です。」



その瞬間
ニシキさんは
私の頭を撫でた。



「へ…?」



「俺も…ずっとお前のことが好きだった。
雅。」



その真剣な瞳に
私の心は
締め付けられた。



「ふふっありがと。
また会ってくれる?」



「ああ…また来るよ」



そう言って西木さんは
私の病室を後にした。