「おい!!目を覚ましたぞ!!」


なんだか騒がしい。


そんなことよりも
なぜこんなに体が重いんだろう。



「雅……っ生きててよかった……」



「お…………かぁ……さ……」



声も思うように出せない。


長い長い夢を
見ていたような気がする。



「この1年近くあなたは寝ていたのよ……っ
事故があって……」



事故……?
私は……大地震に遭遇したはず……。



「じ……し…………ん……は?」




「地震なんてないわよ!」




あの時の
大きく揺れた記憶は……?

私の間違いだったと言うの?



「…………なんだか…………懐かしい…………」




私は目だけで
外の景色を見た。