「お前のコーヒーが美味しいのと、いつも彼女の好きな菓子をキチンと選んで出してくれるって褒めていた。話が面白いのも気に入ったんだってさ」
「うそ、そんなこと言ってませんでした。それって、あなたから私を引き離す作戦ですよ!」
「まあ、そうかもしれないな……どうでもいいけど……」
急に彼の唇に口を塞がれた。
「……ん……ん、ん……」
「……愛してる菜々。他には見向きしないし、お前は渡さないから安心してろ」
そう言うと、彼は引き出しから箱を出してきた。
色々と変更をしたせいで、できあがりが大分遅くなってしまった。でも私の欲しい形のリングになった。派手ではないが、普段使いが出来る。
ようやく出来てきたそれを、彼は私の左手の薬指にそっとはめた。



