財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す


「崇さんがやりたいことを全部やるのはまだ早いそうですよ。徐々に……と伝えてと言われました」

「まずは、専務を戻すところからやらないとダメだな。総帥継承まで半年以上ある。そこから徐々にだな」

「ええ。徐々にいきましょう。私のこともそうですよ」

「え?」

「総帥もおっしゃっておられましたが、今はお仕事に集中すべきです。そうじゃないと、崇さんは全部をきちんとやろうとするでしょ?ちなみに婚約も指切りで出来るようなおうちではありません」

「それはこのあいだ母にも言われた。結納とかも準備にすごく時間がかかると……」

「そうらしいですよ。お金がすごくかかるそうです。私はやらなくてもいいんですけど……とりあえず、総帥になることもお金がかかりそうですから、そっちに注力しましょう」

「菜々は俺にとってどういう存在か最近よくわかってきた。今日のこともそうだ。実は菜々自身が俺の土で、太陽なんだよ。お前がいなければ俺は所詮、種のままで終わりだな」