財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す


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 先日、実家に呼ばれて帰ってみると、そこには日傘専務がいた。

「やあ、久しぶり。綺麗になったね、香月さん」

「……専務!ご無沙汰しております。お見えになるなら教えてくれれば良かったのに、お父さん」

 お父さんは日傘専務をちろりと見て言った。

「事前に言うなというからさ。菜々が綺麗になったとか……気にしていることを軽く簡単に言うな!腹の立つことばかり君は昔から言う。だから、本当は菜々を秘書にするのを反対したのに……」

「しょうがないだろ。もしかすると、私のお陰で榊原家の外戚になるかもしれないんだぞ。感謝されこそすれ、そんな顔されるのは筋違いだなあ」

 母がお茶を運んできた。私は専務にお茶を出した。