「いつならいいんだ?もしかしてああ、何か勘違いしているな。ただお前は俺についてくるだけでいいんだよ。何もいらないぞ」
「いらないわけがありません!そんな適当なことをお考えなのは崇さんだけです!普通は……ああもう、大体、お母様はどんなものがお好きなんでしょうか?どうせならお好きなものを……」
立ち上がった崇さんは、肩をいからせてゼイゼイしながら話す私を見て、苦笑いを浮かべた。
「わかったよ。落ち着けって……じゃあ、俺と一緒に待ち合わせしよう。それで何か見繕って一緒に行くっていうのはどうだ?」
「……」
「おーい、菜々、聞いてる?」
私の目の前で手を振る崇さん。私はもう頭が破裂しそうだった。
「……あの、ですね、あの……」



