財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す


「……な、何をおっしゃっているのかわかりません」

 彼はいつものように私の耳元で囁いた。

「近いうちわかるようにしてやるよ。楽しみにしてろ」

 そう言うと、私を離して席へ戻るとこちらを向いて言った。

「さてと、秘書殿。招待状の捜索で午前中の会議と本部長との面談をすっぽかした。あとは君の腕次第というところだ」

 私は我に返った。血の気が引いた。そ、そうだった……頭に血が昇ってすっかり忘れていたけど……。

「……もしかして本部長に連絡してくださったんです?」