「ああ、君の父上はとても有能な人だね。僕が総帥になったら戻ってもらうかもしれない。まあ、総帥じゃなくてもそれ以外で君のお父さんにはいずれご挨拶させてもらう予定だ」
「……え?」
彼は私を見て笑顔を浮かべた。私は話を戻した。他にも、もっと聞きたいことがある。
「斉藤さんにキーホルダーのことを知られていたのは私に責任があります」
「秘書課の先輩であり、一時期は……君の恋人だった。君が彼を信用していたのはしょうがないことだ。しかし、今後は恋人だけでなく、親しい友人でも、辰巳でも教えてはだめだ。斉藤のことは、事実なら解雇だろう」
「黒沢さんも?」
「俺としてはそうしたいね。正直、今回のこともすべて主犯は彼女だろう。秘書課の他の彼女の取り巻きに加担している人がいないかも調べないといけないな」
私は彼に頭を下げた。



