財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す


「俺はそんなセキュリティチェック通らなくても入れるだろう。だからいらん。もしかしてお前に教えてなかったか。清家玖生は親友だ。家同士が立派なライバルだから、知られると結構面倒なんで内密にしている。お互いビジネス上は知らぬフリをするようにしているんだ。だからもう一人の親友を介して内密で会うことが多い」

 清家玖生。日本の財閥筆頭である清家の御曹司。何故か清家の総帥はもう八十歳になるご老人だ。

 総帥には息子さんもいるそうだが、財閥のお仕事をされていない。その息子である玖生さんが総帥を継ぐといわれている。

 若い頃からお父様の代わりにお仕事をされていて、すごい人だと噂で聞いたことはあった。

 ライバルの清家御曹司が親友?

「玖生が嫁さんを迎えるんだが、有名な華道家らしい。明日は親しい人と清家財閥の重要取引先だけを招待してお披露目みたいなものをするつもりなんだよ。だから、俺にとっては半分プライベートだ。あいつの執事は俺との関係を知ってるし、俺が来たらどんなときも基本通してくれるって訳だよ。あ、一応裏口を勧められるけどね」