「久しぶり。」
「久しぶり。志帆」
「何年ぶりだっけ~?」
「一年ぶり。」
「そうだっけ?」
「で、何の用だ。」
「あー、道案内して?」
「は?
 お前、まだ方向音痴なの?」
「何だよ、悪いかよ」
「はぁ
 で、どこ行きたいんだ?」
「黒龍!」
「分かった。
 後ろ乗れ」
「テンキュー」
「はいはい。」
 ヘルメットを投げ、バイクの後ろをトントンとする。
「じゃあ、黒龍の倉庫にレッツラゴー」
「うるさい。」
「ごめんごめん」
 久しぶりに乗ったバイクは風が心地よかった。