「よし、これで完璧!」


目の前にあるお弁当箱を見つめながら小さな声で呟いた。

わたしはなんせ貧乏なので、学校の日はこうしてお弁当を作って持参していた。

他のクラスメイトはお金持ちだから美味しそうな学食を食べている人がほとんど。

一回、食べてみたいなあと思うけど借金があったわたしにとってお昼ご飯に800円はリッチなんだよねえ。


そういえば、今は何時だろう?


ふと、時間が気になって壁に飾ってある時計を見ると6時半を指していた。

御影さんが起きてくる気配はまだない。

朝は結構ゆっくりなのかな?
まあ、社長だからゆっくりしてても怒られることないもんね。


そんなことを考えながら、自分のお弁当を保冷バックにいれる。
ちらり、と自分のお弁当箱の横に置いてあるたまたま家にあった使い捨てのパックに入っているお弁当を見た。


やっぱりいらないかな……。