それを見られただけでわたしは結婚すると覚悟を決めた甲斐があったな、と単純すぎる脳で思った。
「顔、赤くしてどーしたの」
「へ!?気のせいですよ!?」
「初めてお前の顔、ちゃんと見たけど結構可愛いね」
まじまじとわたしの顔を見つめながら言う。
そんなことを言われたら心臓が爆発しちゃいそうだ。
「……っ」
「これから俺が一生可愛がってあげるから安心しな」
わたしの顎をすいっと掬い上げると、口角を上げ、色っぽい微笑みを浮かべた。
ぽっと頬が熱を帯びていくのがわかる。
「か、可愛がるって……」
きっと、からかっているだけ。
こんな高校生のガキなんて御影さんは相手にしない。
この結婚に愛はない。
そんなこと、わかってる。
わたしが御影さんを好きになることは許されない。
「言葉通りだけど。あ、そうだ。今日から毎晩、俺の部屋に来て」
「え……?寝室は別々ですよね?何のために……」



