それは一生そばにいてもいいってこと?
わたし、都合よく勘違いしちゃうよ。
「あの、御影さ……」
「琉世」
「え?」
彼の口から急に知らない人の名前が飛び出してきて目をぱちぱちとさせる。
誰の名前なのかな。
下の名前で呼ぶなんてきっと親しい人なんだろうな。
「俺のほんとの名前。優生にだけ特別に呼ばせてあげる」
とろりと溶けた飴玉みたいな甘い瞳がわたしを捉えたまま、柔らかく目を細めた。
その微笑みにわたしのハートは一瞬にして射抜かれた。
まさか、本名を教えてもらえるなんて。
「ほ、ほんとにいいの……?」
「ダメなら教えるわけなくね」
「それはそうだけど」
本人は自分の名前を教えるということの重大さがわかっていないのか、気にしていないのか、ケロッとしている。
きっと二人きりの時しか呼べないというか呼んじゃいけないんだろうけどさ。
「ほら、いいから呼んでみ」



