恐る恐る瞼を開けると、知らない男の子がわたしの前に立っていた。
「さ、真田くん……!」
「女の子がこんな怖いことしちゃダメだよ」
「ふん、あたしは悪くないわ……!」
女の子は男の子が誰なのかを知ると焦ったように走り去っていった。
「ありがとうございました!」
真田くんと呼ばれていた男の子にぺこりと頭を下げた。
「顔上げてよ。朝見さんだっけ?君も大変だね」
真田くんは優しい声でそう言うと、散らばったノートを一つ一つ丁寧に拾ってくれる。
なんで名前を知ってるんだろうって思ったけど、きっと御影さんと結婚したことが広まっているからだ。
だから、さっきの女の子も知ってたんだろうな。
「いえ、不釣り合いなのはほんとのことですから」
わたしもしゃがんで、ノートを拾い集める。
みんなが言うように何も釣り合ってない。
いくら御影さんがこのままでいいって言ってくれても周りは認めてくれないんだろうな。



