「よ……田中。」 そう、声をかけてきたその人は 私の大好きだった人だった。 「矢沢……先輩。」 ゆっくり動いていた心臓が はやく、はやく動き出す。 目が そらしたいはずなのにそらせない。 なんで先輩がここに――――? 訊きたいけど、訊けなかった。