大好きな君が勇気をくれたんだ

思わず横を見ると笑って私を見る理玖と目が合った。

「ありがとう」

「その代わり、やるからにはちゃんと最後まで本気でやり通すのよ」

「はい!」

お母さんは満足そうに頷いた。

「じゃあ、俺はこれで」

理玖が腰を上げた。

「ゆっくりしていってもいいのに」

「いえ、少し用事があるので」

「そう、じゃあ芹那見送ってあげなさい」

「うん」

理玖と共に玄関に向かう。

「ここでいいよ」