大好きな君が勇気をくれたんだ

少し経ってお母さんの手元から聞き慣れたメロディが流れ出した。

お母さんは真剣な顔で、時折驚いたり微笑んだりしながら画面を見つめている。

3分ほどの動画が終わってお母さんは顔を上げて私を見た。

「本気なのね?」

「うん」

「いついくの?次」

「来週だけど」

「来週なら大丈夫だわ」

私が不思議そうな顔をするのを見てお母さんは笑った。

「契約するには親が必要でしょう?」

私の顔が明るくなる。