大好きな君が勇気をくれたんだ

だが、ようやく近づいた夢を目の前に諦めるわけにはいかなかった。

再び理玖のところに戻った時、理玖はなぜか呆然としていた。

私たち以外に誰もいない応接室で1人座っている。

「どした?なんかあったの?」

「あ、いや。行こっか」

立ち上がる理玖をよそに私は報告した。

「というか、ねえ、私所属してほしいって言われた!次回契約!!すごくない?!」

「契約…」

理玖がようやく目を見開いて私を見た。