大好きな君が勇気をくれたんだ

「うん」

なんとなくビビって開いてない画面に指を乗せる。

そこには簡単に言えばスカウトの文が。

新人発掘の担当者が私たちの歌や動画を見ていいと思ったらしい。

一度来て欲しいから日程を調整したいとのことだ。

「これってチャンスなんじゃないの?」

「え?」

現実感がなさすぎて頭がいまいち働いていない私に理玖がいう。

「芹那がほんとにプロになるチャンス」

理玖が私に向き直った。