熱愛発覚中

「“俺に恥をかかすな、牛島家に泥を塗るな”の間違いじゃなくて?」

「…はっ?」

牛島さんがジロリとこちらを見つめてきたので私も見つめ返した。

無言で見つめあっている私たちの間に流れている空気は、ただならないものがあっただろう。

「あ、あのー…」

恐る恐ると言った様子で声をかけてきた店員に私たちは我に返った。

「ドレスをお持ちしました」

引きつったような笑顔を見せた店員が持ってきたドレスはコーラルピンクのAラインのドレスだった。

自分が戻ってきたら険悪なムードだったうえにお互いにメンチを切っていたのだ、それはそれは恐ろしいものがあっただろう。

心中お察ししますと、私は心の中で呟いた。

牛島さんが着てみろと言わんばかりにドレスに視線を向けたので私はジロリとにらみつけると、店員からお礼を言ってドレスを受け取った。