熱愛発覚中

あの日の夜のことを莉理は何も言ってこなかった。

言ってきたところで、自分はどう返事ができるのかわからなかった。

自分からあの日の夜の話をしようかと思ったけれど、それで彼女に嫌われてしまったら…と思ったら、行動に移すことができなかった。

彼女に嫌われたいはずなのに嫌われるのが怖いなんて、本当に矛盾していると思った。

「期間限定の関係なんだから…」

自分1人しかいない書斎で、蓮司は呟いた。

「契約なんだから…1年だけの関係なんだから…。

莉理との関係は、その程度の関係なんだから…。

1年が経ったら離婚するから…」

呪文のように呟けば呟くほど、苦しいだけだった。

(本当に、何をやっているんだろうな…)

自分で自分の首を締めているだけのその行為に、蓮司は自嘲気味に笑った。