熱愛発覚中

いや、私だけ“あんた”かい。

どこの神様だ、ランダムかよ、そんなランダムはいらんだろ。

心の中でツッコミを入れまくっている私に、
「かっこよかったよ」
と、彼は笑った。

「えっ?」

思わず聞き返した私に彼は笑うと、
「じゃ」

手を振りながらその場から立ち去ったのだった。

「な、何だあれは…」

颯爽と立ち去った後ろ姿を見送りながら、私は呟いた。

不覚にもかっこいいと思ってしまった自分もいたので何とも言えない気分だ。

いや、今はそんなことを言っている場合ではない。

「とっとと借金を全額返済してもらいましょうか!?」

私と美世ちゃんは吉行に向かって口をそろえて言った。

蛇ににらまれた蛙状態の吉行は周りから注目もされているので、小さくなることしかできなかった。