アンバランスなあたしたち

「ふわぁ~、お腹いっぱい」

「しばらくケーキは食べなくてもいいっていうくらい、いっぱい食べちゃったね」


 お店の外に出ると、三時のおやつの時間が近いせいか、長い行列ができていた。

 やっぱりすっごく人気のお店なんだ。


「お昼ごはんの代わりにしよう」って柊先輩に言われたときには「え!?」って思ったけど、サンドイッチみたいな軽食もあったし、早めに来て正解だったみたい。


「ねえ、あれって柊くんじゃない?」

「ちょっと待って。女の子連れてるんだけど。誰あれ?」


 運悪く同じ中学の子がいたのか、そんな声が行列の方から聞こえてきた。


 背筋を冷たい汗が伝っていく。

 だけど、柊先輩は全然気づいていないみたいで、「ねえ、よかったら本屋さんに寄り道したいんだけど、いいかなあ」なんてのんきなことを言っている。


「柊先輩、あたし……ここで失礼しますっ」

 柊先輩に向かって勢いよく頭を下げると、あたしは全力で駆け出した。

「茜ちゃん!?」

 柊先輩のびっくりしたような声が背中を追いかけてくる。


 絶対マズいよ。二人でお店から出てくるところを見られるなんて。

 言い訳なんか全然できない。