「柊先輩、いきなりそんなに取ってきちゃって、大丈夫ですか!?」
「平気、平気。あと二、三回はおかわりできるかな」
プレートにてんこ盛りにスイーツを盛った柊先輩が、あたしの正面に座って満面の笑みを浮かべている。
そう。なぜかあたしは今、柊先輩と一緒にスイーツバイキングのお店に来ているの。
なにがどうなってこんなことになっちゃったの??
なんだかさっきからやたらと視線を感じるんですけど。
まあ、90%以上を女子が占めるこの空間にこんなイケメンがいたら、こうなるのは当然といえば当然、か。
『あの子、彼女かなあ』
『え、それにしては普通すぎない? 妹とかじゃない?』
『いやいや、似てなさすぎでしょ』
わかりますよ。ええ、わかりますとも、みなさんのその疑問。
『これは決してデートではありません。あたしたちはただの先輩と後輩。ただの同好会仲間なんです~!』って声を大にして言いたい。