「あのー、なにをしてるんですか?」

「うん? 生徒会長に、部活を作る相談」

「は!?」


 ちょっと待って。行動早すぎない!?


「僕の一番の親友なんだよね」


 そんな話、聞いてないんですが!?


「あー……そっか。二人だと、同好会しか作れないってさ」


 それって、言い換えると『同好会なら作れる』ってことですよね!?


「ふ~ん、なるほど。それじゃあ、明日さっそく書類を書いて提出しとくから。さすがに審査にしばらく時間がかかるみたいだから、すぐにはムリっぽいけどね」

「ちょっと待ってください、先輩。まだそんな、心の準備が……」

「言っとくけど、僕にコスプレの提案したの、君だからね? もう逃げられないよ、茜ちゃん」

 そう言って、柊先輩が天使のようなほほえみを浮かべた。


 柊先輩、今そのほほえみは反則です!

 反論できなくなっちゃうじゃないですか。


 柊先輩が楽しそうにしているのは、あたしもうれしいけど……。

 あたし、ひょっとして、大変な人に大変なことを言っちゃったんじゃない!?