思春期の青へ



「そう?じゃあ私のことも綾乃って呼んで!」
「分かった!」


お互いを名前で呼べるようになっただけで距離がグッと縮まったような気がするから不思議だ。


(意外と話せてよかった〜!この調子で頑張ろ!)





野外炊事は2班合同で、幸い美海ちゃんと一緒だ。


杏菜ちゃんとも話せるようになったんだけど、何となく壁がある感じがする。

いやそれは美海ちゃんに対しても同じか。

まゆかほど仲良くなることは難しいだろうが、せめて自然に話せるようになりたい。

無理やり話題を探して喋るとか、しなくてもいい確認をするような会話ではなくて、恋バナとか推しの話とかそういうの。


野外炊事で作る料理は定番のカレー。

私はお米を炊くのが担当だから、同じ担当の圭と話していた。


「ちょ、圭!水を抜くときお米こぼしすぎ!もったいないよ!」
「うるせー、俺不器用なんだよ!」
「いや知ってるけどさ!じゃあ何でここの担当にしたの?」


料理が苦手なら火を起こす担当になればよかったのになんで難易度をあげたんだろう。

ふと小学校の調理実習でも1人だけよく分からないところで苦戦していたことを思い出した。