俺といる時と違って楽しそうに笑う三雲は、可愛くて、悔しくなった。

俺と居る時は、怒ってばっかで楽しそうに笑うなんて有り得ないもんな。

好きな人ってだけでこんなに上手く話せなくなるとか、俺ほんとガキみたいだ。

ぐるぐる頭を回るのは、今までのやり取りばっかりで何度思い出しても、三雲は笑ってないし、自分の言動でやっぱり落ち込む。

「いつまでうじうじしてんだ?今回こそは頑張って告るって決めたんだろ?なら自信出せよ!」

いつまでもぐだつく俺にさっきまで慰めてくれてた友達が今度は喝を入れるように力いっぱいに背中を叩いてきた。

「いっ!?ったぁ!!」

「悪い!強過ぎた!」

あははと笑う姿にどんよりした空気も一緒に流されたみたいで、さっきより体が軽くなる。

そうだ、俺は決めたんだ。

この修学旅行に全てをかけるって。

もう、うだうだ悩まずに素直に気持ちを伝える。

この修学旅行で三雲に絶対、告るって。