なんとか撒いて、

ビルの一階に逃げ込んだ。


犯人の顔をこっそり検索する。

ヒット。同一人物だった。


心臓は早鐘を打ち、
手は震えながらスマホのキーボードを打った。


「正臣、いまどこ?」

「僕?いま外だけど…。」



わたしは気まぐれか、正臣に助けてもらおうとは考えずその建物内のカラオケに行くことにした。

カラオケ店内はルーム毎に分かれていて廊下もウェイトレスがいちいち見回りと兼ねて料理を運んでいるから安心だ。

室内は鍵をかけられるし。