服を畳んで用意してくれた時も、

「ありがと。...」

食事を用意してくれた時も、

「ありがと。…」


素っ気なく返事していた。

わかっている。我儘なんだと。わたしのしている反抗みたいなものは、抵抗であるんだと対抗であるんだと。


就床介護はキツくて嫌い。正臣の瞳がそう言っているようだった。


わたしもそんな空虚なかおをする正臣が嫌だった。
離れていて欲しかった。

そんなに世話が嫌なら。
私といるのが嫌なら。


最初から出会わなければよかっーー……。。


言い淀むと胸に黒ずんだものが入り込む。言わなければ思わなければよかった、と心の中で思う。