愛の栞

値段をみたら
¥600

と横書きで手書きで書かれていた。
古い店なのだろう。卸しの骨董品売り場だろうか。

さすがに安すぎる。
下の値段を指さすと
音羽は声を殺し笑った。

仕草が上品な女の子らしい。手のひらで鼻と口を覆い隠すようにして笑っている。

母親とどこか被せていた。

常に周りを気にしているところというか、
特に気にしないでいいものに特に気にする様というか、

もっと広い道を歩いたらいいのに。
そう思った。