「みなさん、橋本さんと仲良くしてあげてください。橋本さんの席はここです」


 窓近くにある席へ先生が案内してくれた。私は言われるままにおとなしく座る。


『目立たず、おとなしく、真面目な優等生じゃなければ駄目』


 母はよくこう言っている。そこで東京でいたときはクラスが同じ子ともほとんど関わらず、勉強ばかりしていた。ここでもそういう風に過ごしていく予定なんだ。