「華恋……」 「ごめんね、あたしもう行くね。」 華恋は俺を避けるように愛想笑いをしてベンチから立ち上がった。 行かせないよ。 「待って。」 華恋の腕を掴んで引き止めると、不思議そうな顔をして俺にそっと振り向き視線を逸らした。 「つけ込んでいい?」 「……えっ?」 掴んだ腕を引っ張り華恋を引き寄せ抱きしめた。 「……華恋が好きだ。 だから、つけ込んでいい?」 fin. 2009.2.2 17:38