バレンタインデー当日。


約束の流星公園に向かい、華恋を待つ。

相変わらず手の抜きどころのない綺麗な華恋。
相変わらず上がらない俺の心の温度。


「秀くん、ごめんね。
待たせちゃった?」

「ううん、そんなに待ってないよ。」

「よかったー。」

「華恋の行きたいところって?」

「あぁー……、秀くんの思い出の場所。」

「俺の思い出?」

「そう。
通ってた学校とかよく遊んでたところとか。
見てみたいなーって思って。」

「楽しくないと思うよ?」

「いいの、行きたい!
もっと、秀くんの事知りたい。」

「……そっか。」


華恋に腕を組まれ、思い出の場所へと向かう。