以来、俺と華恋の穏やかな日々が続いていた。 『ちゃんと好きになってやって。』 今でも亮の言葉が頭の中を巡る。 『華恋を好きになろう。』 そう何度思っても、冷めきった心の温度は上がらない。 焦らなくていい。 ずっと一緒にいれば自然に大切な人になるだろ? そうやって、自分に自己暗示をかけるしかなかった。