「手始めにキスから行こうか」


「え!!無理無理!!」


生徒会室は密室となりわたしと衛藤君以外は咳を外している。


なんでこうなっちゃったの???


壁に静かに追いやられる私。
慣れた仕草でネクタイを解く衛藤君。


「キス初めて??」


ゆれた前髪に眼鏡がキラリ反射光を受ける。



「うんっ……。」



悴む手。震えそうな身体。唇。
髪を撫でられただけで肩が緊張する。


「ねぇ………………………………………」


まどろっこしい時間が流れたなか私の口から出た言葉はそれ。


「ん?」


相手はもう首筋に到達していた。
耳裏がこそばゆい。