「何、本気にしてる訳? 冗談だろ」
「冗談だとしても言ってはいけないよ」
「は、真面目ぶって。つまらない奴。ユーモアが通じなさ過ぎて萎えるぜ」
「……これはユーモアじゃない」
ユーモアとは人を見下げて笑いを生むのではなくて、知性と品性を駆使して相手を楽しませるもの。
結人さんとの会話は心地よかった。言い回しがオシャレで少し意地が悪い事もあったものの、根本には私への気遣いを感じられたから。私を貶め笑う事は絶対ない。
隆史はたくさんの言葉を知っていた。会社の採用担当として色々な人と接し、器用な立ち振る舞いで物事をやり過ごす。真面目で融通が利かないと指摘される私は彼のそんな無責任さがスマートさと勘違いする。
好きな男性のタイプは? の問に『優しくてリードしてくれる人』と答えてきたが、裏を返せば『自分で決断せず、後をついていける人』なのだろう。
「荷物は明日にでも送るから。だから、もう私には関わらないで!」
「遥のくせに何様なんだ? あぁ?」
凄まれようと引かない。拳を握って隆史を睨む。公共の場で暴力行為は取れないらしく、彼はわなわな肩を震わす。
この隙に立ち去ろうとするとーーフードを掴まれた。背後から動作を封じる様子は見方によれば抱擁だ。痴話喧嘩と受け取られかねない。
「冗談だとしても言ってはいけないよ」
「は、真面目ぶって。つまらない奴。ユーモアが通じなさ過ぎて萎えるぜ」
「……これはユーモアじゃない」
ユーモアとは人を見下げて笑いを生むのではなくて、知性と品性を駆使して相手を楽しませるもの。
結人さんとの会話は心地よかった。言い回しがオシャレで少し意地が悪い事もあったものの、根本には私への気遣いを感じられたから。私を貶め笑う事は絶対ない。
隆史はたくさんの言葉を知っていた。会社の採用担当として色々な人と接し、器用な立ち振る舞いで物事をやり過ごす。真面目で融通が利かないと指摘される私は彼のそんな無責任さがスマートさと勘違いする。
好きな男性のタイプは? の問に『優しくてリードしてくれる人』と答えてきたが、裏を返せば『自分で決断せず、後をついていける人』なのだろう。
「荷物は明日にでも送るから。だから、もう私には関わらないで!」
「遥のくせに何様なんだ? あぁ?」
凄まれようと引かない。拳を握って隆史を睨む。公共の場で暴力行為は取れないらしく、彼はわなわな肩を震わす。
この隙に立ち去ろうとするとーーフードを掴まれた。背後から動作を封じる様子は見方によれば抱擁だ。痴話喧嘩と受け取られかねない。

