「いただきます」
手を合わせ、挨拶をする結人さん。お箸の使い方が上手で鮭の身をキレイにほぐす。
「うん、美味しいです」
お椀を持ったまま不安げな視線を寄越す私に頷く。
「そ、そうですか、よ、良かった。って言っても焼いただけですけど」
心の中で胸を撫で下ろす。慣れない場所での調理だが精一杯やったつもりだ。美味しいと喜んで貰えたら嬉しい。
「玉子焼きも美味しそうだ。頂いても?」
「は、はい、どうぞ」
「ふふ、そんなにじっくり観察されると食べにくいですよ」
「す、すいません。やっぱり人に手料理を食べてもらうのは緊張します。特に結人さんは美味しい物をたくさん食べていそうで。後から気付いたんですが、和食でもお刺身や天ぷらの方が豪華で良かったかもしれないなって……」
襟足を撫で、気まずさを誤魔化す。
が、結人さんは無言で食べ進め、こちらを見ない。
「あ、いっそパスタやピザにすれば良かったのかも? でも本場の味には叶わないか、あはは」
ホテルに戻ってきた際、結人さんは仕事の言付けを聞いていた。内容を理解すると一瞬でいわゆる仕事モードになり、私が支度をしている間に作業する事となる。
どんな業務か分からないが、少なくても3ヶ国語は飛び交って、表情も笑顔じゃない。語気も丁寧だが淡々としていて。
それは私に見せてた顔でなければ、聞かせた声音でもないので結人さんが知らない人に見えたのだ。
「……あぁ、どれも美味しくて夢中で食べてしまいました。おや、遥さん?」
「……」
結人さんは夢中というより、考え事をしながら食べていた気がする。
「無言で食べてしまい、すいません。玉子焼きは出汁がきいていて美味しかったです。炊き込みご飯はリクエストした椎茸がたっぷり入っていて、お味噌汁はーー」
そして、慌てて感想を言い始めた。
「ともあれ、結人さんのお腹が膨れたらなら良かったです! さぁ、お仕事に戻って下さい!」
手を合わせ、挨拶をする結人さん。お箸の使い方が上手で鮭の身をキレイにほぐす。
「うん、美味しいです」
お椀を持ったまま不安げな視線を寄越す私に頷く。
「そ、そうですか、よ、良かった。って言っても焼いただけですけど」
心の中で胸を撫で下ろす。慣れない場所での調理だが精一杯やったつもりだ。美味しいと喜んで貰えたら嬉しい。
「玉子焼きも美味しそうだ。頂いても?」
「は、はい、どうぞ」
「ふふ、そんなにじっくり観察されると食べにくいですよ」
「す、すいません。やっぱり人に手料理を食べてもらうのは緊張します。特に結人さんは美味しい物をたくさん食べていそうで。後から気付いたんですが、和食でもお刺身や天ぷらの方が豪華で良かったかもしれないなって……」
襟足を撫で、気まずさを誤魔化す。
が、結人さんは無言で食べ進め、こちらを見ない。
「あ、いっそパスタやピザにすれば良かったのかも? でも本場の味には叶わないか、あはは」
ホテルに戻ってきた際、結人さんは仕事の言付けを聞いていた。内容を理解すると一瞬でいわゆる仕事モードになり、私が支度をしている間に作業する事となる。
どんな業務か分からないが、少なくても3ヶ国語は飛び交って、表情も笑顔じゃない。語気も丁寧だが淡々としていて。
それは私に見せてた顔でなければ、聞かせた声音でもないので結人さんが知らない人に見えたのだ。
「……あぁ、どれも美味しくて夢中で食べてしまいました。おや、遥さん?」
「……」
結人さんは夢中というより、考え事をしながら食べていた気がする。
「無言で食べてしまい、すいません。玉子焼きは出汁がきいていて美味しかったです。炊き込みご飯はリクエストした椎茸がたっぷり入っていて、お味噌汁はーー」
そして、慌てて感想を言い始めた。
「ともあれ、結人さんのお腹が膨れたらなら良かったです! さぁ、お仕事に戻って下さい!」

