「……遥さんはバカなんですね」
「はい?」
資料に目を落としたままの結人さん。何を呟いたのか、咄嗟に理解できなかった。
「バカだと言ったんです」
「あ、その、聞こえています。バカとは?」
ふふ、と笑われる。
「だって、バカーー正直過ぎるでしょう? 私の気紛れにこんなにも必死になるなんて。暇なんですか? あぁ、無職でしたよね」
「……っ!」
それを言うなら結人こそ暇人じゃないか。私がそう言い返さなかったのは、彼が笑っていたから。とても楽しそうに。
彼は次から次へとプランを確認しては、ふむふむと頷く。
「昼食は和食ですか? あぁ、こちらのレストランは存じ上げています。予約が取れたのですか? 有名なグルメ本に掲載され、数年先まで埋まっているとの話でしたが?」
「あぁ、そのお店は知り合いがシェフをしていまして、今回は特別に席を用意して貰いました」
昼食をとる予定の店は世界的に名が知れ、今回唯一、唯一さんをVIP扱い出来る場所である。
「知り合い?」
「昔、一緒に働いていました。いわゆる下積み時代というやつです。彼は自分のお店を開くまでに至り、事情を話したら協力してくれると。和食はお好きですか?」
「えぇ、好きです。中学生まで日本で暮らしていましたし、故郷の味ですね。向こうでも和食レストランを度々利用してますよ」
「はい?」
資料に目を落としたままの結人さん。何を呟いたのか、咄嗟に理解できなかった。
「バカだと言ったんです」
「あ、その、聞こえています。バカとは?」
ふふ、と笑われる。
「だって、バカーー正直過ぎるでしょう? 私の気紛れにこんなにも必死になるなんて。暇なんですか? あぁ、無職でしたよね」
「……っ!」
それを言うなら結人こそ暇人じゃないか。私がそう言い返さなかったのは、彼が笑っていたから。とても楽しそうに。
彼は次から次へとプランを確認しては、ふむふむと頷く。
「昼食は和食ですか? あぁ、こちらのレストランは存じ上げています。予約が取れたのですか? 有名なグルメ本に掲載され、数年先まで埋まっているとの話でしたが?」
「あぁ、そのお店は知り合いがシェフをしていまして、今回は特別に席を用意して貰いました」
昼食をとる予定の店は世界的に名が知れ、今回唯一、唯一さんをVIP扱い出来る場所である。
「知り合い?」
「昔、一緒に働いていました。いわゆる下積み時代というやつです。彼は自分のお店を開くまでに至り、事情を話したら協力してくれると。和食はお好きですか?」
「えぇ、好きです。中学生まで日本で暮らしていましたし、故郷の味ですね。向こうでも和食レストランを度々利用してますよ」

