それでもキミと、愛にならない恋をしたい


情けなさに涙が出そうになる。けれどあまり深刻な雰囲気にならないように、汗の絵文字と、パンダが可愛らしくごめんねのポーズをしているスタンプも一緒に送った。

メッセージはすぐに既読がついた。もしかしたら呆れられたかも。そう考えるとどんどん気持ちが沈んでいく。

すると、手の中のスマホが着信を知らせる。反射で通話をタップすると、「もしもし、菜々?」と低くて甘い、芯のある声が耳に届いた。

「楓、先輩……?」
『今、家?』

唐突な電話と質問に、ドキドキする間もないまま答える。

「はい」
『家、どの辺?』
「えっ? えっと」

私が最寄り駅を伝え、近くに親水公園があると告げると、先輩は納得したように『あぁ、あの辺か。今から行く』と言った。

「えぇっ?」
『公園ついたら連絡する。たぶん十五分くらいで行けると思う。出てこれるか?』