それでもキミと、愛にならない恋をしたい


どうしよう……。私がうまく説明できなかったせいで、京ちゃんを怒らせてしまった。

日野先輩を好きになったと聞いた時、初恋でどうしたらいいかわからないと耳まで真っ赤に染めて相談してきた京ちゃんを見て、応援したい気持ちでいっぱいになった。

私に話してくれたのも嬉しかったし、日野先輩が移動教室で一階の通路を通るたびに教室の窓から見下ろして、今日もカッコいいとはしゃぐのを可愛いと思った。

京ちゃんはそういう感情を共有したいと思ってくれたのかもしれないのに、私はただ卑屈な言葉を並べて、彼女を拒絶したみたいになってしまった。

違うのに。そうじゃないのに。

バカだ、私。せっかく楓先輩がふたりの恋を応援するのを手伝ってくれようとしているのに、私がそれを壊してどうするの。

京ちゃんとの通話が終わったスマホの画面を、楓先輩とのトーク画面に切り替える。

どう返事しようか迷って、正直に話すことにした。

【京ちゃんを怒らせてしまったので、まだ日程の確認ができていません】
【ごめんなさい、もう少し待ってください】