それでもキミと、愛にならない恋をしたい


そういえば、制服のシャツはいつもアイロンがピシッとかけてあるし、洗濯が間に合わなくてハンカチや靴下が足りなくなったことも、この半年で一度もない。

再婚した時に、お父さんが言った。

『これからは家のことは真央に任せて、菜々は高校生活を楽しんでおいでね』

私のためを思って言ってくれたとわかっている。だからその通りにしようと思った。

家にいたくないし、顔を合わせたくないからと、これまで自分が担当していた家事を一切しなくなった私に代わって、真央さんが全部やってくれている。

改めて実感すると、自分の態度の悪さに、また情けなさと申し訳なさが込み上げてくる。

ため息を吐ききってリビングのドアを開けると、気付いた彼女が振り返って尋ねてきた。

「菜々ちゃん、お腹すいてる? ご飯どのくらい食べる?」
「あ、お茶碗半分くらいで」
「はーい」