それでもキミと、愛にならない恋をしたい


ふたりして、こそこそと背中を丸めて廊下から中を窺っている様子は、他の人から見れば滑稽だったかもしれない。

それでも私たちは、日野先輩の出場種目を知ろうと真剣だった。

LHRが終わって十分ほど経ったせいか、教室には数人の男子生徒しかいない。

人が少ない今のうちがチャンスだ。そう思って黒板に目を移すと、うちのクラスと同様、種目の下に出場する生徒の名前が書いてある。

男子の種目しか書いていないのは、きっと八組は女子の人数が少ないから、他のクラスの女子と合同でチームを組むためだろう。

チョークで書き連ねられた名前を順番に見ていったけれど、日野先輩の名前が見つからない。京ちゃんも隣で首をかしげている。

「……サッカーにもバスケにも名前がない」
「あれ? ここ八組だよね?」

私と京ちゃんは教室の扉を見上げ、二年八組のプレートを確認する。やっぱり間違いない。