それでもキミと、愛にならない恋をしたい


彼女の必死な様子に断る選択肢はなく、私もパタパタと足を進めて階段を下りながら尋ねると、小声で「……球技大会」と京ちゃんが呟いた。

「先輩が、なんの種目にでるか知りたいの。サッカーなら応援できないってさっき気付いて。もしそうなら、誰かバレーの子と代わってもらおうと思って……」

彼女の言葉に、なるほど、と頷いた。

サッカーも女子バスケも試合は午前中。日野先輩がサッカーを選んでいたら、自分の試合とかぶって、先輩の姿を見たり応援したりできない。

だからどっちに出るか確認して、サッカーだったら早めに誰かと交代したいと思ってるんだ。

申し訳なさそうに言う京ちゃんの顔は真っ赤になっていて、必死に恋をしているのが伝わってくる。

「ごめん。練習しようって言い出したのは私なのに」
「ううん、そんなの大丈夫。むしろ話を纏めてくれてありがとう。京ちゃんがいなかったら、遠慮して練習したいって言い出せなかった」